花粉症について|大阪市此花区の「菊守耳鼻咽喉科」 花粉症ならアレルギー専門医に

花粉症について

花粉症とは?どんな症状を伴うことを言うのか?

花粉症花粉症の患者数は年々増大し年齢分布も小児から高齢者まで幅広く国民病の一つと見なされるようになってきました。スギなどの原因花粉が鼻やのど、目の粘膜についたときにアレルギー反応が起こり、くしゃみ、鼻水、鼻づまりや目のかゆみなどの症状を起こすのが花粉症です。症状が重くなると、皮膚のかゆみや頭が重い、だるさや不眠、集中力の低下など、全身にさまざまな症状があらわれることがあります。
花粉症のくしゃみは発作のように連続して起こり、回数が多いのが特徴です。風邪の場合は長くても1週間程度で治まりますが、花粉症の場合は原因花粉が飛散する期間中続きます。鼻水は水のようにサラサラして、風邪のときのように粘り気がある黄色い鼻水にはなりません。

大阪の花粉症傾向

大阪府日本で最も多い原因は、約8割をしめるスギ花粉です。大阪では2月中旬から下旬に飛散し始めることが多く、約2カ月間続きます。
近年飛散量が増えているヒノキ科の花粉がスギ花粉より1カ月から1カ月半遅れて飛散するので、症状が長引く場合はヒノキ花粉症を併発している可能性があります。

関西の花粉の飛散期

子供でも花粉症になるの?

子供「花粉症は大人がなるもの、子供は花粉症にはかからない。」何年か前まで、花粉症に対して誰もがそう思っていたものでした。ところが近年になってその常識が覆され、子供の花粉症が急増しつつあります。
花粉症はアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、小児喘息など、一般にアレルギー体質の傾向が強いお子様がかかることが多く、花粉症の季節は鼻や目などのつらい症状が勉強や運動といった活動を低下させ、日常生活に大な支障を与えます。学校などの集団生活の中で、花粉症のためにみんなと同じように活発に活動ができないのはお子様にとってもかわいそうなことです。また、花粉症の症状(鼻水、鼻づまり、くしゃみなど)のために夜間よく眠れないと、それが原因で睡眠不足となり翌日の活動性に影響を与えることがあります。睡眠不足に昼間の症状が加わり、より集中力や活動性が落ちることがあります。

子供はなかなか自分の花粉症には気づきにくいものです。しっかり様子を観察して、花粉症の症状が見られるようなら早めにご来院ください。花粉症の治療は、基本的に大人も子供も同じです。症状に応じて、飲み薬や、点鼻薬などで治療します。

花粉症が与える影響~労働生産性とQOL(生活の質)の低下~

第29回欧州アレルギー・臨床免疫学会(2010年6月ロンドンにて開催)にて発表
当院が参画した2008年と2009年の花粉症が労働生産性とQOLに与える影響についての研究において、花粉症によるアレルギー症状とQOLを日本アレルギー性鼻炎標準QOL調査票で評価したところ、2008年に比べ花粉飛散量が多かった2009年では被験者の花粉症症状が悪化したとともに、QOLが大幅に阻害されたことが示されました。特に戸外活動や日常生活におけるQOLの悪化は著しく、花粉の飛散量が多い日にはしっかりと花粉予防対策を行う必要があります。(下図参照)
なお、本研究では「花粉飛散量が2008年に比べて多かった2009年には、前年に比較して症状が重く、QOLは低く、労働生産性の損失がより大きかったことが示されました。このように花粉症による経済的損失は甚大であり、労働生産性の低下を阻止するためには、症状緩和だけではなくQOLの向上が肝要である」と結論付けています。

2008年と2009年の花粉症患者における症状とQOL
鼻アレルギーフロンティア vol.10 No.3 2010
「労働生産性とQOLおよび症状へ与えるアレルギー性鼻炎の影響~2008年と2009年の比較~」参照

予防法

花粉症対策晴れて風が強い日中は花粉がたくさん飛びます。とくに飛散のピークとなる昼前から午後3時ごろの時間帯はなるべく外出を控えましょう。外出時にはマスク、めがねをして、原因の花粉を少しでも体の中に入れないようにする努力が必要です。花粉症用のマスクでは花粉が約1/6、花粉症用のめがねでは1/4程度に減少することが分かっています。ニットの服は花粉がつきやすいので、花粉の季節は、スベスベした素材の服を選んで着るようにしましょう。
外出から戻ったときは、家に入る前に玄関先で服などについた花粉を払い落としましょう。また、すぐに手や顔、目、鼻を洗い、うがいをすることが大切です。全く症状をなくすことは不可能ですが、少しでも症状を軽くすることができます。

晴れて風が強い日中は、窓やドアをできるだけ閉めておきましょう。掃除をするときは花粉を舞い上げないことが大切なので、床や畳は拭き掃除をしてから掃除機をかけます。洗濯物はできるだけ乾燥機を利用するか部屋干しを行い、布団を外に干したときはよく花粉を払い落としてから取り込み、さらに掃除機をかけて残った花粉を吸引しましょう。

花粉の除去と回避

予防服薬

花粉症などのアレルギーは、症状が悪化すると薬が効きづらくなります。
すでに充分花粉を吸い込んでいる状態なので、薬の効きもすぐとはいかず、症状も大きく出てしまいがちです。しかし、軽いうちに薬を使い始めると、花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすく、そのシーズンの症状を軽くすることができます。

花粉の飛び始める2週間くらい前から症状を抑える薬の使用を始める治療で、これを『初期療法』とよんでいます。特に毎年の症状が重く、楽にシーズンを乗り切りたいと考えている方は市販薬だけで対処せず、ぜひご来院ください。症状に応じて薬を選ぶため、毎年いつごろから、どのような症状が出るかを伝えてくださるとスムーズです。

治療法

花粉症の治療には、大きく分けて以下の3つがあります。

薬物療法
花粉症治療の中心になるのは薬物療法です。同じ働きを持った薬でも、様々な種類がありますので、ご自身の症状に合う薬を見つけて、毎年の花粉症シーズンにも慌てなくてすむようにしましょう。また、これらの薬の中には、ドラッグストアなどでは購入できないものが多数あります。
手術療法
手術療法は、主に鼻づまりの症状が強い患者さんに対して行われます。鼻の粘膜(下鼻甲介)を焼灼するレーザー手術(要予約)という方法で、入院をせず外来で行うことができます。
減感作療法
減感作療法については減感作療法とレーザー治療のページで詳しくご紹介しておりますので、減感作療法をお考えの方は一度ご覧頂ければと思います。

どの方法を選択するかは、重症度、病型によって異なりますが、花粉シーズンを少しでも楽に乗り切るために、花粉が飛び始める前に来院頂き、相談して治療を進めましょう。

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